五箇山 〜小さな世界遺産の村〜 The World Heritage -The Historic Village of Gokayama-
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麦や節

めでた唄に秘められた思い

 

 麦や節は、五箇山民謡の代表でもあり、全国的に知られています。歌詞のうたい出しが「麦や菜種は……」だったことから、「麦や節」と呼ばれるようになりました。

 麦や節の由来についてはいろいろな説があり、平家の落人によって創られたとする説、平家の落武者平紋弥(もんや)が教えたことから「もんや節」と呼んだところから起こったとする説、さらには「お小夜節」の主人公であるお小夜が教えたものとする説などさまざまです。

 しかし、やはり五箇山が平家の隠れ里であったことや、歌詞の内容から、麦や節と平家落人伝説を結びつけて伝承されてきたことがわかります。かつて「平家にあらざるものは人にあらず」と豪語した自分たちの悲しい運命を唄に託してうたい踊ったそうです。

 麦や節の元となる民謡は、九州の馬渡(まだら)島で発祥した「まだら」という漁師の唄でした。それが日本海の海岸線を北上し、石川県能登半島にたどり着いて、「輪島まだら」「七尾まだら」と呼ばれるようになりました。まだらのうたい出しが「めでためでたの……」だったことから、これらは「めでた節」とも呼ばれています。明治の中ごろまでは宴席の祝儀唄としてうたわれていましたが、それに振り付けをつけることで舞台芸能として登場し、現代民謡のひとつの形を作り上げました。

 黒の紋付袴で、白たすき、白足袋といういでたちで、一尺五寸の杣(そま)刀を差し、笠を持って踊ります。黒と白のシンプルな色づかいの中に緋色の杣刀が浮き上がり、それらが作り出す色の対比が体や手足の動きをはっきりと映し出します。また、笠を回転させたり、上下に動かしたりする中に一瞬の静止を入れることで、静と動の対比を強調し、洗練された踊りとして目を奪います。このように麦や節は、色の対比、動きの対比で、視覚的に楽しめる洗練された踊りとなっています。

 早いテンポの中に哀調ある歌詞。勇壮で力と活気に満ちた踊り。「麦や節」の中にはさまざまな対比があり、そしてそれらが調和することによって、心地よい緊張感ある空間を作り出します。

麦や節動画(要Windows Media Player)

歌詞

麦や菜種は二年で刈るが
麻が刈らりょか半土用に
浪の屋島を遠くのがれて来て
薪こるてふ深山辺に
烏帽子狩衣脱ぎうちすてて
今は越路の杣刀
心淋しや落ち行くみちは
川の鳴瀬と鹿の声
川の鳴瀬に布機たてて
波に織らせて岩に着しょう
鮎は瀬につく鳥は木に止まる
人は情の下に住む

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